腎経に反応が出ています(早めに寒さ対策を!) 
先日、箱根に行ってきました。 
目的は温泉でしたが、望外なことに紅葉を楽しむことができました。 

写真は箱根美術館内の庭園、“名勝 神仙郷”で撮ったものです。 

庭園内に真和亭というお茶室があって、そこでゆっくりと紅葉を眺めながら和菓子と抹茶を楽しむことができます。 (セットで800円) 
箱根はもう何度も訪れていますが、「こんないいところがあったのかぁ~」と感心しました。 
美術品の鑑賞ももちろん素晴らしいのですが、このお茶室で心静かなひと時を過ごすのも日常から離れることができて良かったな。 

箱根美術館、真和亭の案内はこちらです。 
茶室 真和亭 – 箱根美術館 
抹茶セットお勧めです。 

さて、表題の腎経の反応について。 
反応が出ているというのは、要はそのツボ・経絡を触って、押してみたり揺すってみたり刺激をすると、いろんな部位が緩むということです。 

鍼灸師は全身に360個あるというツボの中から、特に効果のあるツボを探して、できる限り最小限の鍼刺激で施術を進めようとしています。 
それが最近は腎臓のツボ・経絡で緩む人が多いということですね。 

近年、日本は毎年のように猛暑猛暑。 今年の夏も本当に暑い日々が続きましたね。 
夏場の身体は汗をかいて体内の熱を外に出しやすいようになります。 
今年は秋という秋がなかったので、身体が寒さに対して無防備なまま冬を迎えてしまいました。 

そのおかげで寒さが体の深いところまで入っている人が多いです。 
身体の冷えって案外自覚できていない人多いですよ。 
湯船につかって二の腕やふくらはぎを揉んでみてください。 

なかなか奥の方が温まる感じがしないとか、マッサージして初めて冷えていることに気が付くことってあるものです。 
その体の表面ではなく奥の方が冷えている感覚・状態が中医学で言う腎の力が落ちている「腎虚」なんです。 

鍼灸や漢方を勉強している人にとって、腎の力は生きるエネルギーそのものなのですね。 
機械に例えると蓄電池に蓄えられた電気みたいのものです。 
西洋医学を学んでいる人からは「なんのこっちゃ?」かもしれません。 

でもまぁそれはそれとして、東洋医学では老化とは腎のエネルギーが減少することであり、死とは腎の気が無くなることなのです。(バッテリー内の電気が無くなったようなもの) 

身体の深いところが冷えてしまうと、体温を維持するために腎が頑張って熱を生み出さなくてはならない、それは身体にとって負担でエネルギーを消耗してしまいます。 
だからこそ“冷えは万病のもと”として昔から養生の基本中の基本として考えられていたし実行されていたのです。 

身体から冷えを追い出すためには、 
1、温める作用のある食事
2、適度な運動で血流を良くする
3、少し多めに睡眠
4、冷えを感じる部分を物理的に温める

物理的に温めるとは、腹巻やレッグウォーマー、場合によってはカイロや電気毛布を使うことです。 
鍼灸師をはじめ自然療法を提唱している人は往々にして、電気毛布やカイロといった外部から温めることをしていると、自力で体温を高める機能が低下してしまう、よって使ってはダメ!と言っている声を聴くことがありますが、私はそれに対して疑問です。 

今まさに寒さを抱えている人に対して寒さに耐えろ・慣れろというのは、お腹を空かしている人に対して食べるなと言っているのと同じで危険な発想だと思うのです。 

私は寒さを追い出す手段はいろいろあるのだから、自分に合った方法で早め早めに寒さ対策をすることをお勧めします。 
鍼は熱刺激ではありませんが、滞っている経絡に気を流しますので、お帰りの時には少なくとも来られた時よりは手足がポカポカしています。 
ぜひ、体験してください(笑)