ストレートネックという言葉が世の中で言われ始めたのはいつ頃だっただろうか?
私が初めてスマートフォンを買ったのがiphone6、その頃だったでしょうか?
だとしたら10年くらい前。
うん、そんな気がしてきた(笑)

パソコンが普及し、ゲームに夢中になる人たちが増え、その頃はゲーム脳という言葉を耳にすることが多かったけど、まだ当時はストレートネックという言葉は無かった様な気がします。
スマホが一般化してからストレートネックが問題になり始めたのだとしたら、スマホをみんなで辞めたらよいのだろうけど、そうはいかないよね。
タブレットが電卓みたいに軽くてお値段も安くなれば高齢者はスマホを手放すことができるのでしょうが、そんな未来はまだまだ先のようですね。

だとしたらストレートネックにならないように各自が自己責任と考えて行動とるしかなさそうです。

ストレートネックとは

さて、そもそもストレートネックとはなんでしょう?
首の骨(頸椎)は7個あって、それらは弓のように前に向かって湾曲(前弯)があるのが正常なのです。
ところがその前弯が無くなり、首の骨が真っ直ぐになってしまう状態を指します。

それだけだったら、なんだか姿勢のよい人みたいで何が問題なのかわかりにくいですね。
しかし、頸椎の弾力が無くなってしまうと

ストレートネックの症状

·  痛みや不快感: 首や肩の筋肉に緊張が生じ、痛みやこりが発生します。
·  姿勢の変化: 頸椎の湾曲が失われることで、首の可動域が制限されることがあります。
·  頭痛や疲労感: 血行不良や神経の圧迫が原因で、頭痛や疲労感が増すことがあります。
どれも嫌な症状ですね。

ストレートネックを引き起こす要因

·  不良姿勢: 長時間のデスクワークやスマートフォンの使用などで、前かがみの姿勢を続けることが原因となります。
·  筋力の低下: 首や肩の筋肉が弱くなると、正しい姿勢を維持するのが難しくなり、ストレートネックを引き起こしやすくなります。
·  生活習慣: 座りがちな生活習慣や運動不足も、筋肉の緊張や柔軟性の低下を招き、ストレートネックのリスクを高めます。
·  遺伝的要因: 一部の人は遺伝的に頸椎の構造や筋肉の柔軟性に問題がある場合があり、ストレートネックのリスクが高まります。
·  ストレス: 精神的なストレスも首や肩の筋肉の緊張を引き起こし、結果としてストレートネックを悪化させることがあります。

精神的なストレスがストレートネックを引き起こす要因になるというのは、ちょっとピンと来ないかもしれませんが、緊張している人のことを思い起こしてください。

上司に詰められているとか、株・FXで大損した時とか(笑)
顔から表情が無くなっているときって、首も力が入って固くなるものです。
笑っているときやリラックスしているときは首から力が抜けて柔らかくなっているものです。
ストレスも大いに関係があることはご理解いただけたことと思います。

ストレートネックの診断方法

ストレートネックは、通常、医師による診察と特定の検査を通じて診断されます。
以下は一般的な診断方法です:

  1. 身体検査:医師はまず、患者の身体を観察し、特に首の形状や動きを確認します。
  2. X線検査:首の骨の異常や変形を確認するために、X線検査が行われることがあります。
  3. MRI(磁気共鳴イメージング):より詳細な画像を得るために、MRI検査が行われることがあります。これにより、軟骨や靭帯の状態を確認できます。
  4. CTスキャン(コンピュータ断層撮影):CTスキャンは、X線とコンピュータ技術を組み合わせた検査で、より詳細な画像を提供します。

これらの検査結果をもとに、医師がストレートネックの診断を行います。

ストレートネックの治療方法

ストレートネックの治療方法にはいくつかのアプローチがあります。
以下に代表的な方法を挙げますね:

1. 姿勢改善
適切な姿勢を維持することが最も重要です。長時間座っている場合は、椅子の高さやモニターの位置を調整して、自然な姿勢を保つようにしましょう。

2. ストレッチとエクササイズ
定期的に首や肩のストレッチを行うことで、筋肉の緊張を緩和し、血行を促進します。具体的なエクササイズとしては、軽い首の回転や肩甲骨の引き締め運動が効果的です。

3 薬物療法
炎症や痛みが強い場合には、医師の指示のもとで鎮痛剤や抗炎症薬を使用することもあります。

4 姿勢矯正具の使用
姿勢をサポートするための特別なクッションや装具を使用することで、首の正しい位置を維持する助けになります。

5生活習慣の改善
日常生活でのストレス管理や、十分な睡眠を確保することも重要です。ストレスは筋肉の緊張を引き起こす要因となるため、リラクゼーション方法を取り入れると良いでしょう

6 物理療法
私は鍼灸師ですので、当然のように鍼灸治療をお勧めします。
頸椎の柔軟性を取り戻すためには、首・肩だけでなく、背骨全体にアプローチすることが大切だと、これは今までの経験から声を大にして言いたいです。

背骨をしなやかにすることなく首だけ施術すると、患者さんの気分が悪くなってしまうリスクもありますし、施術効果は長続きしていません。
一見関係ないと思われるかもしれない手足や頭も私は必ずと言っていいほど鍼を刺して緩めています。
ストレートネックの人って、椅子に座りっぱなしで、スポーツと無縁の暮らしをしている人が多いのですから、骨盤を触ると首が緩むことが多いです、
ただ医学論文でストレートネックに骨盤への鍼治療なんて書かれたことがありませんので、エビデンスはありません。

私の、いち鍼灸師の経験です。
でも自信はありますよ(笑)
と、大風呂敷を広げましたが、正直言うと頸椎にわずかながらも弾力のある人は改善が見込まれます。

でも、ガチっと骨と骨の間が固まって弾力を失っている方は、辛い症状を軽くすることはできますが、自然な頸椎の前弯を取り戻すことはキビシイのかな?と思います。
ですから、ストレートネック気味のうちに、お早めに身体をケアすることを強く強くお勧めします。
結構お若い人でもいらっしゃるのです。

パソコンを駆使して勉強し、空いた時間はゲーム・ユーチューブ、SNSで友達とつながり、多くの時間デバイスを見ることに費やしていると、知らず知らずに頸は前のめりで固くなってしまうのです。
一に運動、二にリラックス、それでも自力で取れない疲れやこわばりを感じたら鍼灸院のドアを開けてください。