~今年は本気で冷え対策してみませんか?~
日中は暖かいものの朝晩は肌寒くなり、温かい食べ物が恋しくなってきましたね。
冷え症のツボを使い、それを自分で改善するお灸についてお話しさせていただきます。
ツボとは?
ツボとは押してみて痛かったり、気持ちが良かったりするところ。
東洋医学では、体表にある気の流れの関所のようなところで経穴と言い、365ヶ所あるとされています。
それは全て何らかの内臓に繋がっています。
お灸の効能
寒い外から帰ってきて、お湯に手を付けると全身の緊張が解けて心もホッとしますよね。
お風呂やこたつのように広い面積を温めることでも、体はほぐれます。
でも、ピンポイントでツボにお灸をすえることで特定の症状を改善することができます。
お灸の効能紹介
- 増血作用 ・・・灸をすることで赤血球を増やし、血流を良くする
- 止血作用 ・・・灸をすることで血小板の働きを良くし、治癒の促進を促す。
- 強心作用 ・・・灸をすることで白血球を増やし、外敵から防御する。
- 自律神経の調整・・・温熱刺激により血管の収縮・拡張が促進されるため
その他面白いところでは、お灸の治療効果の一つに新生血管があります。
これは火傷を治療するために体が用意する血管で、放置すると2~3日で消失してしまう毛細血管です。しかし、3ヶ月以上お灸を続けるとしっかりした血管になり、充分な血液運搬手段になります。
冷え症について
「体温を測っても、とりたてて低くはないけれど、なんとなく手足が冷たく感じる」 冷え症とは低体温症とは違い、体温計で測れるような客観的なデーターの出にくい、自覚症状のこと。西洋医学的には
- 自律神経失調症・・・交感神経と副交感神経の調整がうまくできていないため、血管の拡張・収縮 が乱れ、血液循環に支障が出ている
- 低血圧・・・血圧が低いため末梢の血液循環がうまく作用していない
- 貧血・・・貧血により酸素や栄養を運ぶ働きに支障が出ている
その他ホルモンの失調やストレスなどの精神的因子との関連も指摘されています。
東洋医学的には
- 気のエネルギーが不足している(陽虚)タイプ
- 血が不足している(血虚)タイプ
- 体に無駄な水分がたまってしまっている(水毒)タイプ
- 血液循環に問題がある(瘀血)タイプ
主に4つに分類されます。
あなたはどのタイプ?
タイプによって有効なツボが違うのは当然ですが、胃腸の消化吸収力を高め、お通じを良くすることは基本です。
その上で陽虚・水毒タイプの人は腎臓のツボを選択して体の浄水機能を高めましょう。
血虚・瘀血タイプの方は肝臓のツボを刺激して、血液循環を改善しましょう。
主に使われるツボの紹介
太谿(たいけい)
〈場所〉うちくるぶしとアキレス腱の間のくぼみ
〈効能〉むくみや腰の痛み、生理不順
〈関連臓器〉腎臓
太衝(たいしょう)
〈場所〉足の親指と人さし指の骨が交わる手前のくぼみ
〈効能〉目の疲れや頭痛、イライラ解消
〈関連臓器〉肝臓
三陰交(さんいんこう)
〈場所〉内くるぶしの頂点から指幅4本分上がったところ
〈効能〉食欲不振、全身倦怠感、貧血、軟便
〈関連臓器〉脾臓
足(あし)三里(さんり)
〈場所〉ひざのお皿の外側にあるくぼみから、指4本分下
〈効能〉腹痛・下痢・吐き気、膝の痛み、足のしびれ
〈関連臓器〉胃腸
合(ごう)谷(こく)
〈場所〉人差し指と親指の骨が合流する所からやや人差し指より
〈効能〉頭痛、肩こり、にきび、便秘
〈関連臓器〉大腸
外関(がいかん)
〈場所〉手首の横紋より指2本分肘のほうに上がったところ
〈効能〉肩こり、偏頭痛、むくみ、だるさ
〈関連臓器〉三焦のツボ
養老(ようろう)
〈場所〉手首のシワの中心より1センチほど小指側の突起した骨の際
〈効能〉老眼・近視、美肌、ボケ防止
〈関連臓器〉小腸